Formulas for IPhO 日本語版: Section 4
Author:Anda Toshiki
Updated:6 days ago
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4: 力学
4.1: 剛体の二次元的な平衡
- 剛体の二次元的な平衡 : 力についての 2 つの式とトル クについての 1 つの式. 1 (又は 2 )個の力についての 式は 1(又は 2)個のトルクについての式で代用でき る. トルクの方が良い場合が多く,原点を適切に選択 することで「退屈な」力を消すことができる. もし 2 点 のみに力がかかっているならば,(正味の)力がかかっ ている直線は一致する. 3 点であれば, 3 つの直線は 1 点で交わる.
4.2: 垂直抗力
- 垂直抗力と摩擦力は 1 つの力に合成でき, 垂直抗力に 対して の角度で接触点に加わる.
4.3: 並進運動と回転運動
- 並進運動と回転運動についての Newton の第二法則:
二次元の場合には と は本質的にスカラーで, は力のうでの長さ
4.4: 一般化座標
- 一般化座標. 系の状態が 1 つの変数 とその時間微分 で表され,ポテンシャルエネルギーが , 運動エネルギーが であるならば, . (したがって並進運動では, 力はポテン シャルエネルギーの微分)
4.5: 系質点
- 系が質点 で構成されているとき:
4.6: 質量中心の速度
- 質量中心の速度が であるような系 (添え字 は質量 中心についての物理量であることを示す):
4.7: Steiner 定理
- Steiner の定理(平行軸の定理)も同じような形で は質量中心の回転軸からの距離):
4.8: ポイント 6
- ポイント 6 の と を用いて, Newton の第二法則 :
4.9: ポイント 5
- ポイント 5 にに加えて,質量中心を通る 軸に対する慣性モ一メントは
4.10: 原点に対する慣性
- 原点に対する慣性モ一メント は, を用いることで二次元物体や等 方性のある物体の を計算するのに有用.
4.11: 相当単振子の長
- 相当単振子の長さが である物理振子 :
4.12: 慣性モーメントの係数
- 慣性モーメントの係数 : 円柱 , 球 , 球殼 , 棒 (端に対しては ), 正方形 .
4.13: よく使われる保存則
- よく使われる保存則:エネルギー(弾性衝突,摩擦な し), 運動量(正味の外力なし, 各方向について成立), 角運動量(正味の外トルクなし, 例えば, 外力のうでの 長さが 0 (これが 2 又は 3 点のまわりに成り立てば運 動量保存で代用できる))
4.14: 非慣性系における見かけの力
- 非慣性系における見かけの力 : 慣性力 , 遠心力 , Coriolis 力 (避けた方がよい. 速 度に垂直なので仕事はしない).
4.15: 傾いた座標
- 傾いた座標:斜面上での運動については, 斜面に平行 と垂直な方向に軸をとるのがよい。このとき重力加速 度は 成分と 成分をもつ. 軸は斜交することもある が, のとき は の 軸への射 影ではない.
4.16: 2 つの物体の衝突
- 2 つの物体の衝突 : 保存されるのは, a) 全運動量, b) 全角運動量,c) 一方の物体の衝突点に関する角運動量, d) 全エネルギー(弾性衝突の場合, 摩擦がある場合 は, 摩擦力に垂直な方向の運動エネルギーが保存される. e) 衝突中に滑りが止まったならば,接触点の最終 速度は接触面上にある. f) 滑りが止まらなかったなら ば, 一方の物体から他方に伝わる運動量は, 接触面の 法線と の角度をなす.
4.17: 剛体のすべての運動
- 剛体のすべての運動は (物体の各点の速度を見ると) 瞬 間回転中心 まわりの回転として表せる. 物体上の点 の からの距離は の軌跡の曲率半径とは異なる ことに注意せよ.
4.18: 紐の張力
- 紐の張力:重さのある吊り紐では, 張力の水平成分は 一定で垂直成分は下にある紐の重さにより変わる. 滑 らかな面の上の紐による(単位長さあたりの)力は,そ の曲率半径と張力で決まり, . 似た場合と して, 表面張力による圧力は . 導出には直 径に沿った圧力を調ベる.
4.19: 液体の表面
- 液体の表面は(表面張力を無視すれば)等ポテンシャ ル面になる. 非圧縮性流体では, をポテンシャルエ ネルギーの体積密度として, .
4.20: 非圧縮性流体に対する Bernoulli の法則
- 非圧縮性流体に対する Bernoulli の法則:
一様な重力場では . 比熱が である気 体では,
4.21: 直線的な流線
- 直線的な流線に沾う運動量の連続性 : const.
4.22: 断熱不変量
- 断熱不変量 : 振動する系の 1 周期の間のパラメータの 相対的な変化が小さければ,位相空間( 座標で表さ れる)上に書かれるループの面積は非常に高い精度で 保存される.
4.23: 安定性
- 安定性を調ベるには, a) ポテンシャルエネルギー最小 の原理,又は b) 仮想仕事の原理を用いる.
4.24: 空間的に有限な運動に対する Virial 定理
- 空間的に有限な運動に対する Virial 定理:a) もし ならば (時間平均). b) もし ならば .
4.25: Tsiolkovsky 公式
- Tsiolkovsky の公式(ロケット):